ベネズエラの首都カラカスから約12時間のフライトを経て、トルコのイスタンブールに到着。次のイスタンブールから大阪・関西国際空港までの便の搭乗までの乗り継ぎ待ち時間は16時間。前便の出発が遅れたため、待ち時間も少し短くなったとは言え、まだまだ10時間以上も残っている。
ターキッシュエアラインズは、長時間の待ち時間を要する乗客に、イスタンブール市内ツアーかホテルでのステイのサービスを提供している(諸条件あり)。12時間のフライトの後、体力が残っていれば、市内ツアーに参加することも考えていたが、出発が遅れたのと、カオス状態のフライトに疲労感がどっと押し寄せ、市内ツアーどころではない。ここはおとなしく前回と同様にホテルステイを選択。
手配されたのはヒルトン系列のホテル
前回、関西国際空港からイスタンブールを経由してカラカスに向かった際にも、ホテルステイサービスを利用。前回のステイの様子はこちら。
まずはイスタンブールに到着したら、荷物は最終目的地まで運ばれるので、受け取る必用はなく、入国審査を通過してそのまま到着出口の外へ。前回は、ターキッシュエアラインズのホテルデスクの場所が分からずに、空港の職員に尋ねたが、さすがに半年ほど前のの記憶なので、まだ鮮明に残っていた。
午前11時にホテルデスクに到着。次便の搭乗券を提示して、ホテルが手配されるのを待つ。前回は1時間ほど待たされたが、今回はいかに。
長時間の待機も覚悟していたが、10分ほどで職員による呼び込みが行われ、他の乗客(ほとんどが中国人)とともに、シャトルバスへ移動。11時15分にホテルに向けて出発。飛行機の到着は遅れたが、ホテルにすんなり向かえそうで、旅運が上向いてきた気配。
シャトルバスの運転手は、他の車が合流車線から強引に車線変更をしてきたら、これでもかというくらいクラクションを鳴らし、なにやらとってもアグレッシブ。運転手の丁度真後ろの席に座っていたので、その迫力がまじまじと伝わってくる。
週末の午前中だが、渋滞はそれほどなく、中心部に近付いてくると、運転手は携帯に必死に文字を打ち込み始める。業務連絡なのか、運転に集中してほしいところだが、どうやらグーグル翻訳機を使って、シャトルバスが通過しているエリアが旧市街地ということを伝えてくれた。
イスタンブールの街をホテルまで移動しているだけの旅人にも深く知ってほしいという熱意が感じられる。
1時間もしないうちにヒルトン系列のハンプトンホテルに到着。チェックインもスムーズに完了。
ダブルルームが手配されたが、部屋自体は少し狭い印象。おまけに同じ階の部屋はコネクティングルームになっているようで、扉は閉まっているが、同じく空港から来た中国人が隣の部屋にステイして、大声で話す声が丸聞え。
ホテルにはジムは完備されているが、プールやサウナはないという。前回のトランジットで滞在したホテルにはジム、プール、サウナすべてフル完備だったので、手配されたホテルのランクが落ちた印象がぬぐえない。
おまけに到着したのはお昼前だったので、食事のサービスは昼食のみ。それでも無料で提供されるのでありがたい。
昼食までホテル内のジムで体を動かし、フライトでのむくみを和らげる。ジム自体はこじんまりとしていたが、他に利用客がいなかったので、特段その狭さが窮屈に思うことはなかった。
バイキングの昼食は期待外れ
ジムでひと汗かいた後は、バイキングの昼食のサービスへ。地元のホッケーのユースの代表なのか、若い体育会系の集団がカフェテリアを陣取っている。競技の特性か、食欲の旺盛さが半端ない。用意された鶏肉は瞬く間になくなった。
ターキッシュエアラインズを利用して、トルコにトランジットで滞在する度にトルコ料理に対する期待値がどんどん上がっている。そのせいか、このホテルの昼食バイキングは期待外れ。ヨーグルトなどトルコらしさを感じる品はあったが、全体的にはあまり手の込んだ料理の数は少ない。
無料で提供された食事サービスなので、批判は控えめにしておこう。
ガタイのいい集団が去ると、交通事故にでもあったのか、頭部に痛々しいほどの包帯を巻いた宿泊客が現れる。歩いていて大丈夫なのか、こちらが心配になるほど。すると、見間違いなのか、時差ぼけで視界がぼやけているのか、同じように包帯で頭部が覆われた人がもう1人登場。2人して車に同乗して事故にでもあったのか。
痛々しい包帯の割には、当の本人たちの動きは至ってスムーズ。てきぱきとバイキングから料理を取り、席に着席。そこで気付いたのが、彼らは怪我をして包帯を巻いているのではなく、トルコで有名なかの植毛手術の後ということだった。
髪の毛を移植する部分なのか、ちょっと気になるところに付けられた印から、事態が飲み込めた。
寒さに外出は断念
時差ボケ調整もかねて少し散歩がてら外出を試みる。
ホテルのすぐそばには城塞跡のような遺跡が見えたので、少し観光でもと思ったが、日の出ていない11月のイスタンブールは、思ってた以上に肌寒い。ベネズエラからの移動で冬服を持っていないため、寒さが堪え散策は断念してホテルに引き返す。
午後10時に空港までのシャトルバスがホテルから出発するということなので、念の為、目覚ましをセットして、昼寝なのか、夜の本気寝なのか体がどのように判断するか不明だったが、就寝。
体内時計は夜と思ったようで、6時間、ぐっすりと深い眠りに就くことができた。
突然のチェックアウト宣告
睡眠から目覚めて、シャトルバスの迎えまで残された2時間をゆっくりとホテルで過ごそうとくつろいでいると、室内の電話が突然鳴り出す。時刻は20:50 送迎の時間までまだ1時間以上も残されているのに、一体誰が何の用件で電話をかけてきているのか。
電話はフロントからで、21時のチェックアウトまであと少しの時間しか残されていないと告げられる。チェックイン時には、シャトルバスの迎えが22時で、チェックアウトの時間の説明は受けていないと主張するも、チェックアウトは21時の一点張り。
休憩でのホテル滞在なので、それほど荷物も広がっておらず、手早く荷物をまとめる。出発までの最後の時間をリラックスするはずが、突如、忙しさに追われる。
突然のチェックアウト宣告だったので、21時には間に合わなかったが、15分ほど過ぎてチェックアウト。フロントでは何も言われず、恐らく、シャトルバスの迎えまでぎりぎり部屋に滞在できたのではと思ったほど。
21時55分、シャトルバスの到着。呼び込みがあるわけでもなく、乗客リストをチェックするわけでもなく、ホテルの入り口付近のラウンジにいなければ、その到着に気付かずにシャトルバスを逃していた可能性も。シャトルバスは21時59分、遅れる事なく定時に出発。そのせいか21時のチェックアウトを促していたのかもれしれない。
ジムなどのホテルの設備、食事内容、突然のチェックアウト宣告など、十分に満足いく滞在ではなかった。ヒルトン系列ということで、ある程度のサービスを期待し過ぎたのかもしれない。
シャトルバスは少々渋滞に捉まったが、22時50分に空港に無事到着。16時間の乗り継ぎ時間を利用したホテル滞在を終え、次便のイスタンブールから関西国際空港への便へ。