人生7回目となるPCR検査。ワクチン接種が進み、治療薬の治験も進むなか、入国に際してPCR検査の陰性証明を求める国はまだまだ多い。今回は事情があってブラジルへ行くことになり、再びPCR検査を受けることに。
ショッピングモールに検査クリニック
前回コロンビアでPCR検査をした際は、着任後すぐで勝手がよく分からないまま、同僚に教えてもらった検査機関の出張検査サービスを利用した。コロンビアはミュー株とみられる変異型の流行もあり、感染者数495万5,848人、死亡者数12万6,261人(9月29日現在・コロンビア保健省公表)と世界的にみても深刻なパンデミックに見舞われている。
ワクチン接種の普及とともに、検査機関の整備も進んでいるようで、グーグルマップでPCR検査と検索すると、徒歩10分のショッピングモール内の検査クリニック・SYNLABがヒットした。
こういうときに限って、プリペイドの携帯料金プランが切れていて電話ができない。おまけに、このショッピングモール内の検査クリニック直通のワッツアップも存在しないため、wifiを使って連絡する手段も取れなかった。
仕方なく直接クリニックへ足を運ぶ。何度か来たことのあるモールだったが、いつの間にこんな検査クリニックが出来ていたのだろうか。早速、中に入って予約を試みる。ブラジルは入国72時間前までの陰性証明が求められているため、フライトの時間も考慮して検査の希望日時を伝えるも、空きがないということで受け付け不可。
一瞬、途方に暮れていると、別の店舗で必ず空きがあるはずだからと、電話番号とワッツアップの連絡先を渡された。
ワッツアップより電話連絡が奏功
連絡先を手渡してくれたクリニックの受付の方は、ワッツアップより電話の方がスムーズに手続きできるとのことだったが、電話だと唐突な質問が飛んできてうまく対応できないこともある。ということで、ワッツアップでメッセージを送る。
早速応答があり、希望の日時を聞かれる前に所定の書類に記入・署名してから文書をメールで送るように指示される。プリンターがないので、手続きができないと訴えても、文書を送信しない限りは受付できないとの一点張りだったので断念。
潔くあきらめて電話。すると、受付の方が言ったようにスムーズに事が進んでいく。オペレーターに希望の日時とクリニックの店舗を尋ねられ希望を伝えると、先ほど足を運んで断られたモール内のクリニックに空きが1つあるとのことだ。
いやいや、そんなはずはない。この電話の直前、わざわざ直接クリニックに出向いたときには空きがないと断られたと訴えると、「あなたは幸運だわ。誰か他の人がキャンセルしたから空きが出たみたい」とのことだった。
検査枠を確保できたら、必要となる文書をメールで送付するので、検査当日に持参するように指示された。ワッツアップで連絡した時は、まずこの予約のためにこの書類に記入・署名が求められていた。数日の時間があれば、プリントアウトする手段も確保できる。
この電話のオペレーターはとても親切な方で、通話中に書類がメールで受信できたか確認できるように手際よく手続きをしてくれた上、コパ航空を利用して旅行する場合には検査料金の割引があるとの情報も教えてくれた。この割引で通常の検査料金280,000ペソ=約8,133円から80,000ペソの割引が適応されるとこのことで、必ずコパ航空のe-ticketを検査当日に持参するようにと念押しされた。
近くの検査クリニックでの空きが確保できた上、割引まで付いてきて、旅たちに向けて運気が上昇してきた。
結果は12時間で判明
検査当日、クリニックに出向くと書類を持参してきたか尋ねられた。きっと持ってこない人もいるのだろう。あらかじめクリニックでも書類を用意しているようだ。
2ページほどの記入書類は、症状の有無などを細かく記載しなければならないなど、今回の旅行用の検査には該当しない箇所もあり、記入にやや手こずった。記入の説明が別途4ページに渡って添付されていたが、目を通すのも一苦労。受付の方が最終チェックをしてくれて、問題なく書類提出完了。
いざ、検査室へ。もはや鼻の奥に綿棒を突っ込まれた際、自分の体の一部なのに、侵犯されることに慣れていない領域を突かれる不快感にも、もはや慣れてきた。
結果は24時間を目途にメールで知らせるとのことだった。メールが届かない場合は、クリニックの検査結果の検索サイトに検査番号を入力して確認するようにとのことだった。
午前9時半に検査を受けたので、陰性結果を祈りながら眠りに就こうと考えていたら、案外早く、同日の午後9時に結果を知らせるメールが到着。症状はないとは言え、結果を知るまで緊張感が漂う。陽性ならば、この後のブラジル行きの予定を全てキャンセルまたは変更する手続きが待ち構える。
幸運なことに、今回の結果も陰性。結果が判明するまではストレスだが、事なきを得た。