言わずと知れたコーヒー大国のコロンビア。国の経済にとってもコーヒーは屋台骨である。どれだけ重要なのかはテレビのニュースを見ていても伺える。
夜7時のニュース。NHKであれば、日経平均株価、ダウ平均、円/ドルの為替レートを紹介するところだが、コロンビアのニュースの経済指標で紹介されるのは、コロンビアペソ/ドル、ユーロの為替相場に続き、コーヒーの取引価格!いつかはこの数字を見て、コーヒー価格の推移に敏感になれる日か来るのだろうか。
■コーヒーは輸出額の8%
統計からコーヒーの位置づけを確認してみる。コロンビア政府の統計サイトDANEによると、2021年4月の輸出額は29億1,465万ドル。このうちコーヒーは2億3,450万ドル、つまり輸出の8%も担う貴重な農作物である。これはニュースの経済指標でコーヒー価格をお知らせしなければならないのにも納得。
■気になるコーヒーのお味は
コーヒー生産大国、その上、輸出にも回るということはその味と品質は世界からのお墨付き。
ということで高まる興奮を抑えて、街のコーヒーのレベル調査に繰り出す。スタバかコロンビアのコーヒーチェーンJuan Valdezか迷うところだが、チェーン店の味は大きく外れないだろう。
むしろ、ローカルなカフェテリアのコーヒーの味が知りたい!街を歩くと、昭和感漂うようなカフェを発見。
コーヒーとチョコレートケーキを注文。プラスティックコップはいただけないが、この手のカフェなら仕方あるまい。 湯気とともに香り立つコーヒーを一口。あれっ?水の分量を間違えたカルピスのような薄さだ。何かの事故か。周囲を見渡すと、同じコーヒーで地元民は一息ついている。つまり、これは失敗作でもなんでもなく、標準な味ということか。
どうやらコロンビアの一般的なコーヒーの入れ方は、エスプレッソのような濃いものではなく、アメリカンコーヒーをさらに薄めたような感じだ。エスプレッソ派にはやや失望が広がる。しかし、これは入れ方の問題であり、コーヒー豆の問題ではない。次回はエスプレッソを注文してみよう。