コロンビアに着任後、初めてとなる国内旅行で選んだ行き先・ポパヤン。グーグル地図を眺めていると、近くに国立公園が位置し、プラセ火山がそびえ立つ。トレッキングツアーを提供している旅行代理店のサイトがいくつか目についたが、1人参加で申し込むと結構なお値段がしていたので、ポパヤンに着いてからツアーを探すことにした。
コロナ禍で多くの旅行代理店が閉鎖
ポパヤンでもAirbnbを利用したので、ひょっとしたら家主が何かツアーの情報を持っているかもしれないと期待したが、残念ながら情報は何もないということだった。
旅行は金曜夜ポパヤン着、土日滞在、祝日の月曜日に帰るという日程だった。土曜日、街の観光案内所で情報を収集しようと試みるも、週末は事務所を閉鎖しているようだった。仕方なく、次の手として、グーグルで旅行代理店を検索。町の中心部でいくつかヒット。
しかし、表示された住所を訪れても、既に別の店舗に代わっていたり、旅行代理店の看板は掲げられているものの、営業していなかったりと、簡単にツアーを見つけられると高を括っていたが、思いのほか苦戦。コロナ禍のご時世、旅行客の数も激減し、旅行代理店の商売が成り行かないのは想像に容易い。
こんなことなら、少々高くついても、旅行前にオンラインでツアーを提供している会社に申し込みをしておくべきだったとちょっぴり後悔。ツアーに参加できない場合は、ポパヤンの旧市街地で1日街歩きをすればよいだろうと気持ちを切り替える。
知人繋がりで旅行代理店とコンタクト
4軒ほど代理店を回ったものの、どこも開いておらず心が折れる。埒も開かないが、明らかに海外旅行のパッケージツアーしか取り扱っていないであろう旅行代理店が営業中だったので、中に入れてもらう。
場違いな質問ではあることを承知しているが、プラセ火山に上るツアーを探していると伝える。さすがに、この代理店は、事務所内の世界各地のポスターを掲示していることからもわかるように、海外のツアー専門店なので、地元のツアーは取り扱っていないとのことだった。
しかし、あきらめるのは早い。何か方法はないかと食い下がると、地元のツアーを取り扱う旅行代理店を経営している友達がいるから電話で聞いてあげると。一気に期待が膨らむも、応答なし。
個人情報だけど、すんなりとその方の連絡先を教えてくれたので、ワッツアップでメッセージを送る。しばらく既読にならなかったので、万事休すかと思いや、2時間ほどしてから返信。どうやら、この方の代理店ではプラセ火山トレッキングは取り扱っていないが、別の代理店で明日出発するツアーがあるので、そちらに尋ねている最中とのことだった。
その代理店から連絡が来たら知らせてもらうように依頼したが、夕方になっても音沙汰なし。直接その代理店の連絡先を教えてもらい、電話とメッセージでコンタクトを試みるも、応答なし。後から知ったのだが、この時、この代理店の担当者はまさにプラセ火山でトレッキングをしており、携帯の電波が入らない地点にいたそうだ。そんな事情も知らないので、連絡がつかないことにあきらめの雰囲気が漂う。
待っている間も、ポパヤン市街地の観光をしていたが、夕方、大雨に見舞われ博物館内で雨宿り。すると、旅行代理店に送ったメッセージが既読になっていた。明日、出発するプラセ火山のトレッキングツアーに参加できるとのことだ。
一気に、事が動き出す。国立公園の入り口を通過するのに、登録が必要とのことで、名前やパスポート番号を伝え、申込が無事に完了。代理店のHPのリンクが共有され、トレッキングの概要を事前によく読んで、持ち物を準備するように指示される。コネクションでつながった代理店はDestinos tours
今からポパヤン市内に戻るので、ツアーの概要を直接説明することも可能ということだったので、市内の中心部に来たら連絡するように依頼をしたが、渋滞に巻き込まれたようで、結局、事前に直接会うことはできず、明日5時に集合場所に来るように指示された。ツアー料金はHP上では240.000ペソ(約7,200円)となっていたが、直前の参加だったせいか160.000ペソ(約4,800円)でOKということだった。
夜に代理店から電話
やっぱり旅運は尽きない。事前の準備はいまいちだったが、結局いつものようにどうにかなるものだ。
朝5時に集合場所に向かわないといけないので4時15分起き。従って21時にはベッドに入った。さすがにまだ夜も早いので眠気は来ず。すると、21時45分ごろ携帯が鳴る。ツアーの申し込みをした代理店からだ。
何でも、可能だったら、ツアーの参加を翌日の月曜日にできないかという相談だった。残念ながらできないと返答すると、いま尋ねたのはなかったことにしてくれと言われた。プラセ火山に登れると楽しみにしていたのに、暗礁に乗り上げたのか? 明日5時に集合場所に行けばよいのか?と念押しで確認すると、5時は出発時間だから4時50分に来てくれと言われ切電。
どうやら、ツアーは申し込みが一杯で、残念ながら移動するバンでガイドの座席が確保できないということで、日程の変更を相談してきたのだった。結局、ガイドがバンの開いているスペースの地べたに座ることで問題を解決したようだ。(つづく)