ベネズエラでスキミング被害

トラブル

海外生活で欠かせないものの1つと言っても過言ではないクレジットカード。しかし、盗難や紛失が発生すると、カードの停止手続きなどの対応に追われる。ベネズエラに赴任してからは、クレカ払いをする店舗を慎重に見極めながら使用していたが、残念なことにスキミングの被害に遭ってしまった話。

スーパーの買い物でクレカ払いが突然不可

週末の買い物はいつもと何も変わらないはずだった。ところが、クレカで決済を試みても支払いができない。ベネズエラは電力や通信が遮断されることがしばしば発生するので、それが要因と少し見くびっていた。

幸い、大きな買い物ではなかったので手持ちの現金で支払いを済ませて帰宅。

スキミング被害に遭ったクレカの明細

カード会社が利用制限をかけていないかを確かめるため、ウェブ明細にログイン。すると、請求予定金額が合計で20万円近くに上っているでないか。明細の詳細をチェックすると、見覚えのないマイクロソフトの買い物がずらり。この瞬間にスキミングの被害に遭ったことを確信させられる。

カード停止、新カードは海外発送不可がネック

ひとまずは三井住友カードに連絡。窓口は午前10時から17時までの受け付けだが、ベネズエラとの時差13時間のため、午後9時から午前4時までの時間帯に連絡しなければならない。

ベネズエラの日曜の夜は日本の月曜の朝なので、仕事に影響なく、窓口へ問い合わせ。担当者からは不自然な購入が連続したため、カードの利用を停止したという案内。どうみても4日間でマイクロソフトでの決裁が続きすぎ。しかも、カードの停止が機能する直前の2日間は15回も同じ金額で決済がされている。

このマイクロソフトでのカード決済は本人使用ではない旨を伝える。本人使用分でない場合は、請求はされないということで一安心。以前にも同様の被害に遭ったことがあったので、この対応は予想の範囲内。

問題は停止されたクレカを再開して使用できるのか、あるいは新カードの発行になるのか。

新しいカードを発行した場合、発送できるのは日本国内の住所のみ。残念ながら海外発送は不可。事情を説明して、利用停止されたカードを引き続き使用できないか交渉。

別の担当者から連絡をするということで、時差の関係上、ベネズエラ時間の夜12時までに折り返し電話を依頼。

約束の時間までに担当者から電話がかかってたが、利用停止したカードを使用し続けるには、不正利用された代金を支払わなければならないということだった。1,2万円ならとかく、20万円近い料金を “肩代わり” するのは腑に落ちないので、カードを停止し、新しいカードを日本の留守宅へ送ってもらう手続きを依頼して終了。

出張先のバーでハッキング⁉

ベネズエラはクレジットカード払いが普及してはいるが、タッチペイには対応していないケースがほとんど。おまけに、これはベネズエラあるあるだが、カード決済をする際に、店員が平気な顔して暗証番号を聞いてきて、自らの手でその番号を入力する。

「何も問題ない」と、どの店舗の従業員も言うが、さすがに不安なので、暗証番号は自分で入力するようにしている。

暗証番号の入力には気を付けていたし、住んでいる街のスーパーなどでクレカを使用した際には、何も問題が起きなかった。

思い当たる節と言えば、首都カラカスに出張に出かけた際、別の事務所の同僚とバーに飲みに出かけた時だろうか。支払いは、それぞれがベネズエラ国内の銀行、国際クレジットカードなどで、割り勘して支払っていったので、その流れに沿ってクレカ払い。いつものように暗証番号を尋ねられたが、自力で入力。念のため、カード端末も怪しくないかチェックがしたつもりだったが…。

このバーに行った日の直後から、不正な利用がスタートしてしまった。別の同僚のカードは不正利用の被害には遭っていない模様。

以前、ブラジルに住んでいた際も、三井住友カードをいつも利用していたが、2カ月ごとにスキミングの被害に遭っては、日本に一時帰国する同僚に、日本から新しいクレカを持ってきてもらっていた。

日本のクレカは、海外でのセキュリティに対して非常に脆弱。それでも日本のカードを使用にこだわるのは、やっぱり買い物でマイルを貯めて、いつか憧れのファーストクラスに搭乗するという夢に近づくため。

しかし、ベネズエラに赴任してから1カ月も経たないうちに、スキミングの被害に遭う羽目になってしまうとは。

タイトルとURLをコピーしました