今回のヨーロッパ旅行にはターキッシュエアラインズを選択。コロナ情勢も落ち着き、夏のバカンスシーズンで旅行需要が戻る中でのフライト。
ビジネスはエコノミーよりお買得⁉
8月中旬のバカンスシーズンの旅行ということもあり、かなり前もって5月末に航空券を検索。最終目的地のスイス・チューリッヒまでイスタンブールを経由するルート。
ターキッシュエアラインズのウェブサイトから検索をかける。コロナの情勢が落ち着いてきたとはいえ、万が一のことで旅程を変更あるいはキャンセルする必要が生じた場合、航空会社のサイトから直接航空券を購入した方が、処理がスムーズに進むということをコロナ禍で旅行をいくつかキャンセルせざるを得なくなった経験から得た教訓。
早速値段をチェックすると、エコノミークラス1,443ドルに対しビジネスクラス1,179ドル。何かの間違い?ビジネスクラスの方がお買得に販売されている。チューリッヒ午後10時着の便を選択して復路のフライトをチェック。
復路も、一部の便ではビジネスクラスの方が価格が高く設定されているが、チューリッヒ11:25発の便に至っては、得エコノミーより約200ドルもお買得。この時点でもまだ何かの間違いではないかという疑念は拭えなかったが、そのまま予約画面に進む。
ターキッシュエアラインズの良心的なサービスとして、ビジネスの方がお買得な価格設定に加え、一定の手数料を支払えば、その価格を7日から15日間キープして後払いも可能。カードの締め日を跨ぎたいときなどはこのサービスは重宝する。
合計2,171.75ドルで購入。コロンビアからトルコまでは10時間以上のフライトなので、この価格でビジネスクラスを利用できるのはお買得。
パナマ行き便に途中搭乗
ボゴタからイスタンブール行きの便にはファーストクラスは設定されていないため、ビジネスクラスから優先搭乗。期待を胸を膨らませ搭乗すると、機内にぐったりとした雰囲気が漂う。
最初の方に搭乗したにも関わらず、ビジネスクラスのシートに着席したり、シートを倒して寝ている乗客がいる。一体どういうことなのか。
コロンビア以外の南米の都市からボゴタを経由してイスタンブールに向かう便なのか。まもなく、乗客全員の搭乗が完了し扉が閉まり、飛行機が動き出す。
ウェルカムドリンクもなければ、アメニティキット、ヘッドホンの配布もなし。それゆえお買得なビジネスクラスのチケットだったのかとの考えが頭をよぎる。
間もなくすると、機内アナウンスでパナマへの到着時刻が知らされる。キャビンアテンドに尋ねると、どうやらこの便は、①イスタンブール~ボゴタ ②ボゴタ~パナマ ③パナマ~イスタンブール
このようようなルートで飛行する便で、途中のボゴタで一部の乗客が降り、また新しい乗客を乗せて、パナマを経由してイスタンブールに戻るようだ。
搭乗した時に既に座席に陣取っていた乗客はパナマまで向かう人たちだったようだ。ようやく事態が飲み込めた。
ビジネスクラスは2-3-2列の配置。独立したコンパートメント型が主流になりつつある長距離路線のビジネスクラスだが、ターキッシュエアラインズのビジネスクラスはまだその流れには乗っていない。
パナマで機内清掃、乗客の入れ替え
間もなく、食事のサービス。
パンにトマトと海老、アボカドが添えられたおつまみ。夕方のメニューにしては物足りない気もしたが、パナマで降りる乗客にとっては到着前の軽食の位置づけのようだ。
1時間ほどでパナマに到着し、一部の乗客が飛行機から降りていく。ビジネスクラスの隣の席の乗客も荷物をまとめて去っていった。
イスタンブールまで向かう乗客は機内に取り残され、その間、清掃が入りキャビンアテンダントの入れ替え、さらにパナマからイスタンブールに向かう乗客が搭乗する。
乗客を迎える機内での準備を実際に目にすることができるのは興味深いが、2時間ほどの駐機時間があったので、この間に空港まで降りることを許可してくれてもいいのにと思う。実際には、降りてまた搭乗してもバレないだろう。
ようやく旅のスタート感が沸き上がる
パナマで新たにイスタンブール行きの乗客が乗り込み、整った機内の環境にようやく旅のスタート感が沸き上がる。ウェルカムドリンクと共に、メニューが手渡される。窓際の席に着席していたが、隣の席は空席になったので、気兼ねなく席を離れてトイレに向かえる。
ターキッシュエアラインズの名物と言えば、機内にシェフが搭乗しているところ。早速、夕食のメインメニューの注文を取りにきてくれた。
シェフの注文に続き、ヘッドフォンとアメニティがキャビンアテンドより配られる。ヘッドフォンは日本ブランドのDENON デザインも洗練されている上、フィット感が素晴らしい。おかげで映画も音楽も楽しめた。
アメニティポーチはイギリスのブランド・ハケット。
食事のプレゼンテーションは評判通り、味は…
夕食のサービス開始はすでに22時を回っていたが、飛行スケジュールが遅れたので仕方あるまい。
メインコースは、魚、牛肉あるいはパスタから選択することになり、魚をチョイス。
テーブルセッチングがされ、パンと調味料が運ばれてきた時点で期待が膨らむ。塩と胡椒の入れ物はモスクを彷彿とさせるデザイン。キャンドルも置かれてムードの演出に拍車がかかる。
食事が運ばれてくるトレイもレストランにいるような気分にさせてくれる。
この日の前菜は、カボチャのスープにサラダ、海老とサーモンのプレート。このスープが非常にクリーミーで思わずお代りをしたくなるくらいの味だった。エビのぷりぷり感も申し分なし。
前菜に舌鼓を打ち、メインコースへの期待が膨らむが、期待値を高め過ぎた。見た目はシンプルな上、味はちょっとイマイチ。魚の生臭さが幾感じられたのが残念。この食事のケータリングはパナマで調達されたと想像するが、トルコ発の便ではもっと美味しいのかもしれない。
食後のデザートはチョコレートスフレのチョコレートソースかけとコーヒーで締める。食事が終了するころには、コロンビア時刻で午前0時を回る頃だった。
シェフが搭乗するターキッシュエアラインズでの食事は、メインコースの味はさて置き、レストランで食事をするように、ゆったりと楽しむことができた。
エンタメは中東の映画が充実
アジアとヨーロッパを繋ぐトルコのナショナルキャリアであるターキッシュエアラインズのエンタメは、中東の映画のラインナップも充実している。
普段、ネットフリックスなどのサブスクを利用せず、ラテンアメリカに住んでいるとアラブの世界の映画に触れる機会はほとんどないので、このフライト中に楽しむ。「A Hero」「Sakoob」の2本を鑑賞。
フルフラットシート、快適度は中
パナマからイスタンブールまでの飛行時間が12時間50分、ボゴタから出発しているので+1時間ちょっと。おまけに深夜便。
ビジネスクラスのフルフラットシートで休めるのは、この先の2週間の休暇にフライトの疲れを残さないためにも重要。CAの方にベッドメーキングをお願いし、睡眠の準備完了。座席の幅がそれほどない上、マットレスも薄いので、快適度は中といったところがだ、それでも横になって休めるのはありがたい。
Denonのヘッドフォンをかけて寝ると、耳栓よりも効果が大きく6時間ほどぐっすり眠ることが出来た。
目が覚めてからはしばらく横になりながら音楽を聴いてリラックスしていると、朝食の時間に。
フルートのプレートに続きオムレツが運ばれて来た。昨晩の夕食が遅い時間だったこともあり、若干胃もたれ感が残っていたが、完食。
約6年ぶりのターキッシュエアラインズの搭乗は、シェフの食事サービス、フルフラットシートで深夜便を快適に移動することができた。
8,350マイル(ANA)を獲得
ターキッシュエアラインズは全日空(ANA)と同じくスターアライアンスメンバー。そのため、今回のボゴタからイスタンブールのフライト、ビジネスクラス(Kクラス)で8,350マイルを獲得。ビジネスクラス利用、かつ12時間を超えるフライトということもあり、多くのマイルを加算することができた。