コロンビアでの研修は、首都ボゴタではなく、車で3時間ほど走らせたレトロな雰囲気が漂う人気の観光地ヴィジャ・デ・レイヴァ - 2022年末のカウントダウンを過ごした街を再訪する機会が巡ってきた。1週間の滞在期間中、日中は研修のためホテルに缶詰め状態だったが、研修終了後から夕食までの時間を利用して同僚たちと街に繰り出してレトロなヴィジャ・デ・レイヴァの街並みを楽しむ話。
街のシンボル・マヨール広場で地ビールを堪能
前回のヴィジャ・デ・レイヴァの訪問は12月末ということで、肌寒くて夜は凍えるような寒さとうっすら記憶に残っていたので、同僚からダウンジャケットを借りてきたが、8月の気温は、それほど寒くはなく、夜も薄いジャケット1枚で耐えられる気候。
2年ほど前に訪れた街なので、チョコレートを買う以外の観光には気乗りしなかった上、1日の研修が終わるとぐったりしていた。
しかし、研修が終わるや「ビールを飲みに行こう!」とエネルギーが溢れ余る同僚に誘われて街の中心まで繰り出す。
スペイン植民地時代の建造物が残る街並みはレトロな雰囲気が漂い、その石畳を歩いているだけで歴史を感じ取ることができる。
街のシンボルとも言えるマヨール広場に到着すると、天空と一体になったかのような、開けた空間に迎え入れられる。四方を山々に囲まれ、高層の建物がないので、空の広がりがより一層引き立つ。
広場の周辺にはリカーショップがあり、地ビールを購入して広場で同僚と乾杯。それぞのれ仕事の悩みや上司への不満など、アルコールが入ると弾む話は万国共通。
チョコレートにご当地スイーツ・ミルフィーユ
地ビールも去ることながら、ヴィジャ・デ・レイヴァの名物はミルフィーユで、旧市街の中心部のカフェやレストランの看板メニューにもなっている。
その中でも人気なのがLa Galleta 週末や休暇シーズンには行列が絶えず、前回もその待ち時間に入店を断念させられた。今回の訪問でも、初日に街へ繰り出した時は、日曜日ということもあり大行列。夕食の時間までにホテルに戻る制約があったため諦める。
数日後、再び研修後に広場で同僚とビールを飲んでいると、研修仲間のワッツアップグループに、「La Galletaが今日は空いている。席を確保した」とメッセージが入ったので、何人かの同僚とビールを切り上げて、別の同僚とカフェで合流。
名物のミルフィーユを注文。
運ばれてきた一品は、キャラメルソースが滴り落ちるくらいかけられ、生クリームもぎっしり詰まっている。見るからに胃がもたれる心配をさせられるくらい重そう。この後、夕食を残さずに食べられるだろうか。
そんな不安を抱えながらミルフィーユの層にフォークで切れ目を入れて食べ始める。サックと音を立てて切り離されたミルフィーユは見た目ほどこってりとした味わいではなく、むしろ軽い印象さえ抱かされる。
コロンビアのスイーツ、特にケーキ類は、その底がなぜかべっちょりと湿らされていることが多いので、このサクッとした食感は貴重。
キャラメルソールに覆われたミルフィーユだが、依然としてそのサクサクとした食感が残り、その味わいの軽さから次々と口に運び入れていると、あっという間に平らげてしまった。おまけに、胃もたれ感ゼロという素晴らしい一品。
前回のビジャ・デ・レイヴァの訪問で叶わなかった人気カフェのミルフィーユを完食。
ミルフィーユと並んで名物とも言えるのがチョコレート。コロンビアは世界的なカカオの生産地でもあり、ビジャ・デ・レイヴァにはMuseo del Chocolate(チョコレート博物館)が観光客に人気。
展示スペースより、これでもかという種類が販売されているチョコレートに夢中になり、写真1枚を撮るのを忘れてしまうくらい。あれこれ籠に入れていくと、合計金額は5,000円を超えてしまった。板チョコ1枚が700円くらいしているので仕方あるまい。
街の名物イベントは凧あげの祭典
スペイン植民地時代の雰囲気を感じながら街歩きをしていると、突然、中華街に彷徨ったかのような赤提灯が飾られている通りが出現。
ここにも一路一帯プロジェクトがやってくるのかと想起させられたが、どうやら毎年、街で開催される凧あげの祭典に2024年は中国が招待されているため、そのための装飾のようだ。
街のマヨール広場はその開けたスペースに山から吹き降りてくる風を利用して、凧揚げを楽しんでいる人たちを目にする。
ヴィジャ・デ・レイヴァはこの凧揚げの祭典でも有名なようで、ちょうど滞在していた週の週末にイベントが開かれるようだが、残念ながらそのイベントを待たずして街を後にしなかればならない。
たかが凧揚げということなかれ。街ではコンテストとして1975年に始まり、歴史あるイベントなのだ。このイベントの観覧は次の機会にとっておこう。