ブラジルで暮らしていた頃は、部屋をアマゾンのジャングルみたいにすると張り切って、緑の植物で溢れかえらせていたが、現在のコロンビアの住まいはバルコニーの前に、大きな木の眺望が広がる上、階下の部屋は庭付きで、そこに育つ植物も緑豊かな世界を演出してくれている。よって、部屋の中に観葉植物は不要だ。
自然豊かなコロンビアは、母の日に欠かせないカーネーションの生産量が世界一であり、日本にも生花が輸入されている。街を歩いていると生花の露天商やスーパーの中でも色鮮やかな花を目にする機会が多い。 そうなると、観葉植物の緑ではなく、花のある暮らしを楽しんでみよう。
フラワーアレンジメントのレベル高し
アパートに落ち着くまで滞在していたAirbnbでは、時折、家の中に蜜の甘い香りが漂うことがあり、その香りに誘われてリビングまでやって来ると応接テーブルに何とも立派なお花が飾られている。ご家族からの誕生日の贈り物か何かと思いきや、Airbnbのオーナーの友達の作品で、譲り受けたようだ。それにしても立派なフラワーアレンジメント。オーナーのセンスの良さはAirbnb滞在中、折に触れて感じられたが、このお花もその1つだった。
ただ、イベントなどが重なった際に、作品を同時にいくつも引き受けることがあり、花の置き場所に困る事態に陥っていた。こうなると、洗濯機の上も、花を飾る貴重なスペース。立派な作品で家の中が飾られているのに、さらなるバラのフラワーアレンジメントが到着した際には、洗い場に留まることを余儀なくされていた。
青空市場の生花はとってもリーズナブル
レベルの高いフラワーアレンジメントに触れる機会に恵まれた後、自分のアパートでもちょっとした花を飾ろうと小さめの花瓶を購入。週末に野菜を購入するオーガニック青空市場で、一つのお店が花を細々を並べている。花瓶もそれほど大きくはないので、これくらいの束のサイズが丁度いいだろう。お値段は5,000ペソ(150円)ととってもリーズナブル。このお手頃価格で、家の中が彩られると思えば、なんとも豊かな暮らしだ。
家の中に別の命が共存していると、それだけで特別なパワーをもらえるような気もする。コロンビアでは暮らしに花が欠かせなくなりそうだ。
花の露天商はお値段高め?
青空市場の生花はリーズナブルでとっても良心的なのだが、難点があるとすると毎週必ず売っているとは限らないところだ。年末年始を挟んで、青空市場そのものがお休みとなったため、しばらく部屋に花のない暮らしが続いていた。ちょっとしたことだが、やはり彩が空間にあるのとないのでは大きな違いがある。
ジョギングの際にいつも通るコースに、花の露天商があったのを思い出し訪れてみる。
いつもは青空市場で5,000ペソ(=約150円)で花を購入しているので、それが価格の基準になっている。見たこともない花もあり、値段の相場が不明のため10,000ペソ( =約300円 )でアレンジして欲しいと依頼。すると、その値段だとちょっと厳しいという顔をされる。いつもの予算の2倍だとも思ったが、カーネーションなどはお値段が張るのだろう。
そもそも花瓶もそれほど大きくはないので、10,000ペソで買えるものを依頼。するとひまわりと名前が不明な花ほか2本。ちょっと寂しいから緑も付けとくねとサービスしてくれた。
あらかじめ予算を指定したので、ぼったくられたとは考えにくいが、生花専門店の露天商は案外値段がするものだと学んだ。むしろ、青空市場で売っている花が安すぎるのか。
コロンビアは年間を通して気候がそれほど変化しないので、季節がはっきりしているわけではない。そうなると、シーズンの花というのはないかもしれないが、それでも種類は豊富であり、花のある暮らしが楽しめそうだ。