今月のチョコレート(2021年7月)

チョコレート

Cocoa Fusion (UCHUVA カカオ72%) 8,750ペソ(約250円)

UCHUVAは聞いたことのない果物だが、日本語ではグーズベリーと呼ばれる。食用ホオズキの方が馴染み深いかもしれない。フルーツの先入観に支配されながら食すが、しっかりとしたダークチョコレートの味。中に練り込まれたドライフルーツのかけらが歯にあたるまでは、フルーツ入りのチョコであることを忘れていた。

チョコレートに練り込まれたホオズキ

あくまで主役はチョコレート。フルーツは脇役に徹している感じ。フルーツのかけらが、ダークチョコレートで苦味が支配する口の中に、ほのかな甘みをもたらしている。決して喧嘩はしていない。

パッケージの「COLOMBIA」表記はお土産にも最適

Mountain food社が製造するこのCocoa FusionはUchuva以外にも色んな味のバリエーションが展開されている。このチョコレートは、箱にCOLOMBIAの文字がプリントされているのでお土産にもおすすめ。

Chocolate sin tostar 76% 11,150ペソ(約320円)

Juanchoconat 社の76%のダークチョコレート。パッケージには2018年国際チョコレートアワードアメリカで見事に銀賞を受賞と誇らしげに表示されている。この品評会は地域や製品の部門も細分化され、表彰されている。このチョコレートが銀賞を獲得したのは、「plain/ origin dark chocolate bars made with alternative natural sugar」である。Alternative natural sugarとして黒砂糖が使用されている。

パッケージには#chocolateresponsableのハッシュタグ。食べる前に気が引き締まる。独特の質感のパッケージからチョコレートを取り出す。コロンビアのチョコレートは、デザインが施されていることも多く、袋から取り出してそれをチェックするのも楽しみだ。このチョコレートは「RESPONSABLE」と刻印されている。チョコレートの製造にも責任をもって取り組んでいる姿勢をアピールしているのだろう。

RESONSABLEと刻まれた板チョコから一口。苦味が充満。カカオのパーセントが高すぎたかと少し後悔。しかし、口の中で溶けていく過程で、ふわっと甘味まではいかないものの、優しいカカオの風味が口の中に現れる。カカオの種を味わっているような錯覚さえ感じられる。子供には向かない大人の味。

このチョコレートだけで渋い味わいを楽しむほかにも、ちょっと甘い飲み物との組み合わせもいいかもしれない。

Cocoa Fusion 60% Cacao Maracuyá 8,800ペソ(約252円)

またまたMountain food社のCocoa Fusionシリーズ。というのも、スーパーで20%オフになっていたので試さない手はない。割引で日本円にして200円くらいなら、それほど贅沢な感じもしない。

少し小ぶりの箱は、揺れるとゴロゴロと中から音が鳴り響く。どうやら、板チョコタイプではなく、チョコボールタイプのようだ。

小粒タイプのチョコレート

袋を開けた瞬間、顔面にパッションフルーツの香りが充満する。広がった果物の香りから、チョコレートとどのように融合するのか。果物の香りが圧倒しすぎるのではないかとの疑問が浮かぶ。しかし、実際に食べてみると、パッションフルーツの強い酸味が主張されていることもなく、チョコレートとの味の按分は調和がとれている。

森永のチョコボールを彷彿とさせる形状。チョコボールのキャラメル味まではいかないが、どことなく少しねっとりとした食感が、金・銀のエンジェルマークを集めるために必死にチョコボールを食べていた子供の頃を思い出させる。

そんな思い出とともにチョコレートが口の中から消えていくと、口の中に残るのはダークチョコレートの味わい。60%の割合ほど苦味を感じないのは、フルーツが苦さを中和してくれているからかもしれない。板チョコとは違い、このボールタイプのチョコレートは食べ出すと、手が止まらなくなるのが難点だ。

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